すべての謎が解けた。
事故に遭ったのは偶然だったが、会社の命運を握る男として、上層部にマークされていた。
医者とのやりとりのシーンで、初めて家路久の事故後のリハビリの様子を久自身が見ることになった。
命は取り留めたものの、医者からは「寝たきり」を宣告された。(歩けるようにはならない)。
妻の恵は、元の夫(久)に絶対に戻ると信じ、リハビリに協力した。
前回のラストシーンで「私も久さんが仮面に見える」と恵から告白された。
妻の恵の協力があったからこそ、直近5年の記憶を失いつつも、立って歩けるようになったのみならず、仕事にも行けるようになった。
医者の指摘は「記憶は戻っても肝心なことを思い出していないですよ」という台詞とともに、リハビリの様子を記録した映像を見せられた。
ドラマの第1回で、リハビリシーンはほんのさわりだけで、いきなり「半年後」になっていたから、なぜとは思っていたけれど、リハビリのシーンも謎の一つだった。(久の失った記憶の断片)。
ドラマの終盤の方で、自分自身と対話するシーンがあった。
あの出世が第一の久にも実は人間らしい面もあった。
なぜあのように変貌したかは、会社のある秘密を自分が握って、それを出世の糧にしようとしたこと。
ただ、会社に対してはそれでよかったかもしれないが、家族に対してまで冷酷になる必要はなかった。
そういえば、後妻(恵)と前妻(香)の対話のシーンもあった。
相手の顔が仮面に見えるかどうかは別として、仮面をかぶったような人という表現をしていた。
あと、恵の元彼と会うシーンがあって、「いい夫を演じている、今のあなたも幻なんじゃないですか?」と言われ、久が思わず相手の襟首をつかんでしまうのだが、そのときに相手(恵の元彼で、幼稚園のサッカーのコーチ)が「初めてあなたの素顔を見た気がします。すみませんでした」と言って去って行く。
会社の秘密については、社長と直接対決をし、証拠品は渡してしまうのだが、久は自分から検察庁に出頭する。
いったん逮捕されるのだけれど、第三営業部と久の元部下の協力で、容疑が晴れた。
ところが、恵が自殺を図ってしまう。
この後が、感動のシーンだった。
火事の中を恵の元に走って行き、恵を抱きかかえたまま爆風に巻き込まれる久。
目を覚ますと、病院で妻の姿が見えない。
しっかり抱きかかえていたので、恵は案外軽いけがですんだのだが、動揺している久には、意思の言葉も看護師の言葉も耳に入らない。(久の方が実はけがが重かった)。
二人が対面し、妻の顔を見るとなんと仮面が少しずつとれていく。
化粧がとれて行くみたいで、ちょっと怖かったけれど。
終わりのところは、やっと一戸建ての家を持ち、家に帰って妻と子どもと一緒に家に入るところで終わり。
全編を通して、木村拓哉さんは走るシーンがかなりあったし、仮面と思って子どもの顔を思い切りつんつんして、子どもに泣かれるシーンは、思わず笑ってしまった。(ドラマで共演したことで、子役の子とすっかり仲良しになったみたい)。
最後は、ハッピーエンドで本当によかった。